濁草子

考えたことや良かったものをひたすら更新していく予定です。

台湾旅行記2023冬 - 3日目(台北→台中)

朝食

蛋餅を食べたいね、ということで「穂付朝食」に向かった。向かう途中で50代くらいの夫婦と思われる二人に「どこへ行くのか」と話しかけられ警戒していたが、地図を示すと途中まで案内してくれた。特にお金を要求されることもなく、私たちが店に入るまで見守って振り返ると手を振ってくれていた。久々に「田舎に泊まろう!」を思い出した。この度で全体的に台湾の人はフレンドリーで親切な人が多い印象となった。日本も気づいていないだけで、観光客からすると似たようなものだったりするのだろうか。

お店に着いたが中は結構混んでいる。蛋餅はおかずクレープみたいなもので、私はキノコとトリュフオイルとチーズが入ったものを頼んだ。店が混んでいるのと台中行きの新幹線の時間もあったので、テイクアウトして駅に向かった。

 

駅に着いて時間が少しあったので、タピオカミルクティーを買って蛋餅と一緒に食べた。煮穴子のツメのような甘いタレが別添えでかかっており、美味しくてあっという間に食べ終えた。サイズはそんなにないが、結構なボリューム感で満腹になった。

 

 

新幹線に乗りいざ台中へ。日差しが強くて少し暑い。サングラスをしないとまずいと思い、サングラスをかけて長袖を捲ってホテルまで向かった。台北とはまた違った雰囲気で面白い。

 

www.rieasianlife.com

 

暑すぎてアイス

ホテルに向かい荷物だけ預けようとしたが、そこそこ早い時間でもチェックインができた。日本語が通じたのですぐに部屋に向かい、少し休憩して街を出ることに。

 

www.booking.com

 

それにしてもあまりにも暑い。ガイドブックに載っていたアイスが有名な「宮原眼科」に向かうことにした。

 

ここはアイスが有名で、その他にもお土産に最適なパイナップルケーキ等のお菓子が売っている。日本の統治下で建てられた眼科だったが、その後今の形にリニューアルされたらしい。内装はハリーポッターホームアローンの玩具屋さんを想起させるような世界が広がっている。到着すると長蛇の列ができておりそこに続く形で並んだ。前の方から店員であろうかっこいいおじさまが近づいてきたのだが、「あれ?日本人?」と話しかけてきた。胸のネームプレートを見るとめちゃめちゃ日本の苗字だった。「ここは本当に並ぶから、こだわらないなら近くの支店をおすすめするよ。アイスもそっちの方が量が多いし。」と、上手い営業をされ、ついでにこの辺りの観光名所を地図付きで説明してくれて、結局支店の「第四信用合作社」に向かった。

ここも銀行をリノベーションした建物。こちらもそこそこ列ができていて買うまでに時間がかかったものの、アイスのメニューが多すぎてギリギリまで迷っていた。アイスは個数や型式を選び、その後味とトッピングを決めていく。

そんなにお腹は空いていなかったが、せっかくなので一番量の多いトリプルをサンデーの形式で頼んだ。味は期間限定の苺&緑茶、白ワイン&マスカルポーネ&チョコレート(72%)を選択。アイス1個につきトッピングを乗せられるようで、ショートブレッドとチーズケーキとチョコレートを乗せた。受け取ったサンデーには苺やクッキーやお茶のアイスが乗っており、寒さとも闘うフードファイトと化したのだが、味は本当に美味しかった。店を出たら暑さが冷えた体に心地よかった。

 

日本にあったら嬉しいのにな。全部美味しかった。お茶のアイスはいくらでも食べたい。

 

www.taipeinavi.com

 

バス、難しい

その後、リノベ複合施設をフラフラし、バスに乗って茶藝館へ。バスでは台北と同じような感じだったので同じように乗り同じように降りようとボタンを押したら、運転手が何やら怒っているようで、乗客もみんなこちらを見ている。お金の問題ではなさそうで、且つ深くは追及してなさそうなのでそのまま降りた。ボタンを押すのが早すぎたのか?と私はHSPの特性上ビクビクしていたが、他の二人は「よくわかんないね〜!」「何言っているかわからないもんね!」と笑っていて非常にありがたかった。

 

茶芸館

バス停のすぐ側に目当ての茶藝館「無為草堂」があった。奥に通されたのだが、建物の中央に池があり風情がある。池を除いていたら亀と大量の鯉が寄ってきた。亀がそんなにアグレッシブに寄ってくることがあるのかと驚いた。

中国茶と大根餅を注文して、ちょうど池の近くで楽器の演奏が始まったので、耳を傾けていた。琴をマレットのようなもので叩く人と、二胡のようなものを弾く人のデュオだった。ずっと音楽を聴きながらお茶を飲めたら良かったのだが、中国茶を入れる順番が難しく、音楽どころじゃなかった。お茶は良い香り・芳醇な味で、一通りの所作を美しくスムーズにできたら楽しいのだろうと思った。映画の「日日是好日」を観た時は、お茶をなんでこんなにたくさんの工程で入れるんだと思っていたが、所作の美しさの魅力をなんとなくわかった気がした。

 

www.taipeinavi.com

 

大浪漫商店(BIG ROMANTIC RECORDS)

お茶をサクッと飲んで、とある複合施設に向かった。そこには台湾のBIG ROMANTIC RECORDSが運営するレーベルショップ「大浪漫商店」がある。下北沢のBONUS TRACKにも出店がある。私は以前台湾旅行に同行している友人に誘われ、上野で開催されていた台湾フェスティバルに行った。目当てはイルカポリス(海豚刑警)というバンドのライブだったのだが、ライブも出店で出ていた物販的な大浪漫商店のグッズも非常に良かった。その大浪漫商店が台湾にもあるということで、今回足を運んだ。

閉店時間ギリギリになんとか駆け込んで中を見ていたのだが、台湾やその他アジア諸国の音楽がたくさん並んでいる。カセットテープ文化が今もあるらしく、なんと自分の推しの日本アーティスト(TENDRE)のカセットも並んでいて、感情が爆発してしまった。2本とも買おうと思ったが、せっかくなので1本と台湾の知らないバンドのカセットを1本買った。

 

折坂悠太のカセットなどもあった。



夕食

その日やりたいことは無事完遂したので、あとはフラフラして何か食べることに。ホテルまでの帰途に夜市があったので、そこに寄ってみることにした。夜市付近の道は横断歩道や信号が少なく、渡るのがなかなかハードで友人たちと緊張しながら道を渡り抜けていった。一通り夜市を見て、海老のマークが掲げてある店に入ってみた。

店員の同年代くらいのお姉さんは英語が伝わらないようで、Google翻訳を使ったり身振り手振りでなんとか意思疎通を図ったが、基本メニューに記入していく形だったのでことなきを得た。

ここでも台湾ビール大瓶と、名物らしい海老焼きや食べたかった牡蠣オムレツを注文した。お姉さんがサービスで海鮮と野菜の炒め物を持ってきてくれた。

 

 

海老が美味しい。シンプルに串に刺して塩を振って焼いただけなのだが、塩味がちょうどよく何本でも食べられる。牡蠣オムレツも牡蠣と卵がマッチしていて美味しかった。

会計を済ませて「好吃!」と言うとお姉さんはびっくりして喜んでいた。

 

www.iwans.tw

 

まさかの交流

台中で行きたかったバーが行動エリアから遠く断念したのだが、せっかくなので帰途でお酒を飲める場所を探すことに。

「Yard bar」の中では既に多くの客が滞在していた。パブのようで、大きなスクリーンがありつつも、傍ではアコギを持った男性が演奏をしており、私たちもドリンクを注文して後ろの方の席で演奏を聞きつつ会話をしていた。

突然一人の男性に話しかけられる。前の席でグループで飲んでいる20〜30代くらいの男性だろうか。英語でどこから来たのかと問われ、日本と返すがなかなか伝わらない。まさか「Japan」が伝わらないとは思わず、友人と顔を見合わせながらGoogle mapで日本を表示すると、「Oh、Japan!」と若干違う発音で言われた。なるほど、「a」の発音が自分達の発音だと「u」の発音になってしまっていたのだろう、と納得しつつもこのことが悔しくて帰国後Duolingoを始めた。

どうやらその男性は前で歌っている人と旧知なのか、いろいろと説明をしてくれた。するとギターの男性もタイミングが良いところで話しかけてくる。彼はどうやら台湾と日本のハーフで、少しだけ日本語や日本の文化を知っているらしい。

「せっかくだから歌いなよ!日本の歌だと、うーん『First Love』とか。」とまさかのカラオケを持ちかけられたが、こんなに知らない人大勢の前で歌うのは気がひけるし、私はサビと「だはー」の部分しか知らないので「恥ずかしがり屋なので……」と言ってなんとか切り抜けた。その後も何回か誘われ拒否していたのだが、周りのお客さんがそのうちに次々と生演奏でバラードを歌っていく。日本のカラオケと違うスタイル、国民性で非常に驚いた。

その後数杯飲んで帰ろうとしたら「せっかくだから写真を撮ろう!」とギターの人に言われ、なぜかその場にいる全員と集合写真を撮りインスタを交換して帰宅した。

 

結構そこでのコミュニケーションが疲れ、ホテルに帰ったら猛烈な眠気に襲われた。もはや半分寝ながら友人たちと会話して就寝したが、私はずっと「イニシエーション・ラブ」のことを「イミテーション・ゲーム」と言っていたらしい。