濁草子

考えたことや良かったものをひたすら更新していく予定です。

良かったモノ・コト(2024.3)

キングオージャー

久々に1年かけて特撮を観て、その作品が最終回を迎えた。

きっかけは去年の春。いつもキャンプに行く友人達4人と趣向を変えて山奥の一軒家に泊まりに行った。肉を焼いてつまみを作ってお酒を飲みながらオールスター後夜祭を見ていた。もちろんそれも楽しかったのだが、翌朝コーヒーを飲みながら、日曜だったのでなんとなくみんなでプリキュアでも観るかとテレビを誰かが点けると、編成が変わったのかプリキュアではなく戦隊モノがやっていた。それが『王様戦隊キングオージャー』である。

ちょうど始まるタイミングで観始めたのだが、「OPテーマがかっこいいね」とか「こういうキャラクターいるの面白いわ」などと、談笑しながら観終えた。

その後チェックアウトをして車で移動していたのだが、気づいたら車内BGMが自然とキングオージャーのOPテーマのループになっていたのである。

 

観た全員、とんでもなくどハマりしていた。

まずOPテーマがとにかくかっこいい。私が知っているいわゆる戦隊モノのメロディーとは違う。調べてみるとTHE PINBALLSの古川貴之が歌っていた。そりゃかっこいい。

そして、この作品のテーマが「王国」である。その当時インド映画『バーフバリ』が好きで何回も観ていたのだが、主人公の境遇がバーフバリと似ていて観るしかないと思った。なんとなく途中から予想はしていたのだが、最終回まで観て私が思うバーフバリ理想エンドがキングオージャーでも描かれていた。好きにならないわけがない。

また、各キャラクターの個性やエピソードも胸を熱くするものがあり、ほぼ毎回泣いていたんじゃないかと思う。そんなこと、自分の中では『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と本作品ぐらいだと思う。

友情・努力・勝利や「関係性」が好きな人はハマるのではないだろうか。しかもちょっとメタ要素もあり、メディアや集団心理の危うさも描かれていたりするので、考えさせられるような要素もある。ちなみに、劇中で民衆を率いる「やたら声がデカい人」を八木光太郎さんが演じているのだが、あまりにもハマり役だった。映画『MONDAY/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』で初めて見て絶妙に頭に残っていたのだが、

終盤はバーフバリに加え、スターウォーズ最終シリーズや『レディー・プレイヤー・ワン』、ONE PIECEインペルダウン編のクロコダイルのような要素もあり、あと50話ほど続いて欲しいと思ってしまった。炎上していたが、まさにマーベルっぽさもある。

Amazon Prime Videoで観れるので、本当に見てほしい。

 

ちなみに、私はジェラミー・ブラシエリ役の池田匡史さんにドハマりしそうである。

 

 

30000

なんだかこの日は特別な日だった。

ダウ90000のコント単独公演を観てきた。コントの単独を観るのは2回目である。いつも同じ4人で観ている。今回も秀逸だった。あまり詳しくは言えないが、ある一つのコントの毒がじわじわと聞いてきているし、会社の人と一緒に配信を観てその毒を広げたい。

そしてまた別のコントは、その一本だけでも成り立つような、さらに長尺で観たい内容だった。

卓上ベルっていろんな音があるんだな。「ド」とか「レ」とか聞いたことなさそうだけどな。

 

一緒に観に行った4人は、転職とか異動とか結婚とか、自分も含めて何かしらの転機のタイミングだったので、単独後の飲み会も含めて、なんだか嬉しいような寂しいような感覚になった。みんなステップを踏んでいくごとに、集まれなくなったりするのだろうか。

 

ミクロの決死圏

もうすぐ『ソイレント・グリーン』のリマスターが上映される。好きな作品なので、同じ監督の別作品も観てみようとレンタルしたのだが、ドラえもんの「たとえ胃の中、水の中」に似ていた。どちらも体に異常をきたした人間の体内に、小さくなって入り込み解決する、という内容である。

久々にドラえもんのこのエピソードを思い出した。しずかちゃんがピーナッツを食べていたら、なぜかそこに紛れ込んでいたお母さんの大事なオパールを飲み込んでしまうのだ。そして、ふと「自分が読む漫画の中でオパールはよく口に含まれている」という印象があった。変な印象すぎて笑ってしまうのだが、『喰いタン』の中でも主人公がオパールを口に含んで贋作であることを見抜くシーンがあった。白オパールをジャムなどの濃度が高い砂糖液に漬けて希硫酸で処理をすると、化学変化が起きてブラックオパールのように黒く変化するらしい。主人公はオパールを口に含み、「あのオパールは甘かった」と犯人を追及するのである。

 

nobucoltd.blog.fc2.com

 

他にもオパールを口に入れるコンテンツはあったりするのだろうか。

 

話は逸れたが、ドラえもんのエピソードにおける注意点は、「船が揺れると大変だから、しずかちゃんは体を揺らさずに安静にしていて欲しい」なのだが、『ミクロの決死圏』は体内の白血球やらなんやらが少しでもおかしなことをしたら襲ってくる。昔のSFは全体的にドラえもんのようなファンタジーを実写でやっているので面白いが、絶妙な怖さがあるのも良い。最初は白血球やその他細胞が大量に浮かんでいて汚い海みたいだと思っていたが、終盤では演出にゾッとした。人間が人間の細胞に襲われそうになることへの恐怖。

『ソイレント・グリーン』も恐怖というか最悪ではあるのだが、春に大画面で絶望を味わえるのが楽しみ。

 

 

これを書いている4月は忙しく、今後もそんな日々が続きそうだ。

数ヶ月まとめて更新することになるかもしれない。