濁草子

考えたことや良かったものをひたすら更新していく予定です。

良かったモノ・コト(2024.3)

キングオージャー

久々に1年かけて特撮を観て、その作品が最終回を迎えた。

きっかけは去年の春。いつもキャンプに行く友人達4人と趣向を変えて山奥の一軒家に泊まりに行った。肉を焼いてつまみを作ってお酒を飲みながらオールスター後夜祭を見ていた。もちろんそれも楽しかったのだが、翌朝コーヒーを飲みながら、日曜だったのでなんとなくみんなでプリキュアでも観るかとテレビを誰かが点けると、編成が変わったのかプリキュアではなく戦隊モノがやっていた。それが『王様戦隊キングオージャー』である。

ちょうど始まるタイミングで観始めたのだが、「OPテーマがかっこいいね」とか「こういうキャラクターいるの面白いわ」などと、談笑しながら観終えた。

その後チェックアウトをして車で移動していたのだが、気づいたら車内BGMが自然とキングオージャーのOPテーマのループになっていたのである。

 

観た全員、とんでもなくどハマりしていた。

まずOPテーマがとにかくかっこいい。私が知っているいわゆる戦隊モノのメロディーとは違う。調べてみるとTHE PINBALLSの古川貴之が歌っていた。そりゃかっこいい。

そして、この作品のテーマが「王国」である。その当時インド映画『バーフバリ』が好きで何回も観ていたのだが、主人公の境遇がバーフバリと似ていて観るしかないと思った。なんとなく途中から予想はしていたのだが、最終回まで観て私が思うバーフバリ理想エンドがキングオージャーでも描かれていた。好きにならないわけがない。

また、各キャラクターの個性やエピソードも胸を熱くするものがあり、ほぼ毎回泣いていたんじゃないかと思う。そんなこと、自分の中では『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と本作品ぐらいだと思う。

友情・努力・勝利や「関係性」が好きな人はハマるのではないだろうか。しかもちょっとメタ要素もあり、メディアや集団心理の危うさも描かれていたりするので、考えさせられるような要素もある。ちなみに、劇中で民衆を率いる「やたら声がデカい人」を八木光太郎さんが演じているのだが、あまりにもハマり役だった。映画『MONDAY/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』で初めて見て絶妙に頭に残っていたのだが、

終盤はバーフバリに加え、スターウォーズ最終シリーズや『レディー・プレイヤー・ワン』、ONE PIECEインペルダウン編のクロコダイルのような要素もあり、あと50話ほど続いて欲しいと思ってしまった。炎上していたが、まさにマーベルっぽさもある。

Amazon Prime Videoで観れるので、本当に見てほしい。

 

ちなみに、私はジェラミー・ブラシエリ役の池田匡史さんにドハマりしそうである。

 

 

30000

なんだかこの日は特別な日だった。

ダウ90000のコント単独公演を観てきた。コントの単独を観るのは2回目である。いつも同じ4人で観ている。今回も秀逸だった。あまり詳しくは言えないが、ある一つのコントの毒がじわじわと聞いてきているし、会社の人と一緒に配信を観てその毒を広げたい。

そしてまた別のコントは、その一本だけでも成り立つような、さらに長尺で観たい内容だった。

卓上ベルっていろんな音があるんだな。「ド」とか「レ」とか聞いたことなさそうだけどな。

 

一緒に観に行った4人は、転職とか異動とか結婚とか、自分も含めて何かしらの転機のタイミングだったので、単独後の飲み会も含めて、なんだか嬉しいような寂しいような感覚になった。みんなステップを踏んでいくごとに、集まれなくなったりするのだろうか。

 

ミクロの決死圏

もうすぐ『ソイレント・グリーン』のリマスターが上映される。好きな作品なので、同じ監督の別作品も観てみようとレンタルしたのだが、ドラえもんの「たとえ胃の中、水の中」に似ていた。どちらも体に異常をきたした人間の体内に、小さくなって入り込み解決する、という内容である。

久々にドラえもんのこのエピソードを思い出した。しずかちゃんがピーナッツを食べていたら、なぜかそこに紛れ込んでいたお母さんの大事なオパールを飲み込んでしまうのだ。そして、ふと「自分が読む漫画の中でオパールはよく口に含まれている」という印象があった。変な印象すぎて笑ってしまうのだが、『喰いタン』の中でも主人公がオパールを口に含んで贋作であることを見抜くシーンがあった。白オパールをジャムなどの濃度が高い砂糖液に漬けて希硫酸で処理をすると、化学変化が起きてブラックオパールのように黒く変化するらしい。主人公はオパールを口に含み、「あのオパールは甘かった」と犯人を追及するのである。

 

nobucoltd.blog.fc2.com

 

他にもオパールを口に入れるコンテンツはあったりするのだろうか。

 

話は逸れたが、ドラえもんのエピソードにおける注意点は、「船が揺れると大変だから、しずかちゃんは体を揺らさずに安静にしていて欲しい」なのだが、『ミクロの決死圏』は体内の白血球やらなんやらが少しでもおかしなことをしたら襲ってくる。昔のSFは全体的にドラえもんのようなファンタジーを実写でやっているので面白いが、絶妙な怖さがあるのも良い。最初は白血球やその他細胞が大量に浮かんでいて汚い海みたいだと思っていたが、終盤では演出にゾッとした。人間が人間の細胞に襲われそうになることへの恐怖。

『ソイレント・グリーン』も恐怖というか最悪ではあるのだが、春に大画面で絶望を味わえるのが楽しみ。

 

 

これを書いている4月は忙しく、今後もそんな日々が続きそうだ。

数ヶ月まとめて更新することになるかもしれない。

良かったモノ・コト(2024.2)

おでんで熱燗ステーション

今は使われていない両国駅の3番線ホームで、おでんと熱燗を楽しむイベントに行った。

予約したらこたつ席。紀文のおでんとしたらば(明太マヨ)がついてきた。したらばが特に美味しかった。

5分おきくらいで通る電車を横目に、行った4人で熱燗とおでんを楽しむ。といっても、60分入れ替え制で試飲券が10枚配られる。つまり全部飲むには6分1杯ペースで飲まなければいけないのであまり浸っている余裕はなかった。こたつ席から日本酒ブースは一番遠い。飲んだらすぐに歩いて向かい、すぐに戻って飲む。もはやスポーツだった。

後半は先に戻る時間もなく、したらばと試飲券を胸ポケットに入れながら日本酒ブース付近で飲み、したらばを齧ったらすぐ次の日本酒を取りに行った。

結局私は9杯で断念し、他の同行者は10杯飲みきっていた。20分遅刻してきた人も飲みきったのがすごい。

会場を後にする頃には完全に全員出来上がっていた。元々予定していた「ポパイ」に向かい、ハッピーアワーでビールを数杯飲み、その後何も考えられなくなり鳥貴族で締めた。

ホーム飲みは楽しい。とにかく楽しかった。3月も3番線ホームで茶割りのイベントがあるらしく、すぐに友人と日程調整をした。

 

 

吉祥寺散策

ある時、なんとなく友人からインスタのDMで「吉祥寺でツシマヤマネコという動物が見れる」という情報を得て、一緒に井の頭公園自然文化園に行くことにした。

思ったより動物が多かった。小動物のかわいさに自分の声とは思えないほど高い声が出てしまう。どうして可愛いものを見ると、高い声が出てしまうのだろうか。

ツシマヤマネコは思ったより猫だった。友人が「動物園は冬毛がいいね」と言っていたが、確かに全体的にどの動物もモフモフしていた。

 

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一通り見終えたら閉園の時間なので、文化園を後にして二人とも個別で目をつけていた「いせや 総本店」に足を運んだ。1階の大通り沿いが立ち飲みになっており、開放的な内装で焼き鳥の煙が道路に流れていく。結局混雑で2Fの座敷に通されたのだが、履き物をビニール袋に入れて座敷で飲む形式が、学生時代にたまに新歓イベントで行っていた居酒屋に似ていて、大学が一緒だったその友人と学生時代を思い出していた。

つくねが昔ながらのまんまるで細かい団子だったのだが、異様に美味しかった。

 

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その後ハモニカ横丁も散策してみようと路地に入り、とりあえずビアバーで一杯。その後友人が気になっていた店「エプロン」で日本酒とおでんを食べながらしっぽり飲んだ。カウンターに筍がゴロゴロとのっており、思わず刺身を注文したのだが、一気に春が来た。久々に筍の刺身を食べた気がする。

 

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最後に甘いものを食べたいと、今度は私が気になっていた「simonne」に向かった。洋菓子で飲めるワインバーである。おつまみもあり美味しそうだったのだが、当初の目的を忘れずにスイーツを一人2品ずつ注文した。

お酒は日本酒とワインをいただいたのだが、どれもスイーツに合う。

ペアリングが大好きなので、季節が変わったらまたその時のスイーツを堪能したい。

 

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ラブジェネレーション

以前台湾旅行に行く際の飛行機で4話まで観ていたのだが、どうにも松たか子演じるヒロイン・理子のキャラクターが好きになれずしばらく放置していたのだが、節約のためFODを退会しようと思い、一気に5話から最終回まで観た。

まさかの5話から自分の中でお祭り状態。今は見たことない形式の電光掲示板でのメッセージ。映されるフォントは「学校へ行こう!」のような昔のバラエティ使われていたものに似ており、時代を非常に感じつつ、文章も目を背けたくなるくらい恥ずかしい。

それでも、二人のやり取りと一歩手間をかけた表現に顔が綻んでしまっていた。

ロンバケでもそうだったのだが、ヒロインは天邪鬼な部分があり思っていることと真逆のことばかり言ったり迷惑をかけたりする。そこがずっと理解できず4話で止まっていたのだが、結局ロンバケもラブジェネも、ヒロインたちが素直になっていくギャップで心をやられてしまった。

木村拓哉×松たか子の作品は本当にどれも良い。様々な作品での二人の様々なセリフが脳に焼き付いている(そして私はパトリック・エムボマを「HERO」で知った)。

直近でその二人の出演に焦点を当てて作品を観たい。ついに「忠臣蔵1/47」を観る覚悟を決めた。

 

 

日産WEBムービー

松たか子市川実日子のWEBムービーが出た。二人が日産デイズに乗ってドライブをして、海に行ったりタフティングを体験したりするという内容だ。

 

www.youtube.com

 

普通の人が見たら、デイズの性能を紹介した普通の広告に見えるかもしれない。

しかし、ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」を観た人にはものすごく刺さるのではないだろうか。

劇中でも「とわ子」と「かごめ」は車に一緒に乗ったり、海に行っていた。二人のあの尊い関係性が、奥に見えたような気がして胸がキュッとなった。

 

 

 

書いている別の思考系の記事数本が煮詰まりまくっていて、スーパーで生牡蠣を買って8個一気に食べた。2日後くらいに中高生ぶりくらいに嘔吐した。生牡蠣は一気に食べると3個目でもういいかとなるし、お店で少しだけ食べるのが良い。

風邪もめちゃめちゃ引いた。寒暖差が激しすぎる。暖かくなったと思ったらまた寒くなり、春が待ち遠しい。

でも、庭の梅は咲いているし、フキノトウも生えていたので天ぷらにした。実はもう気温がおかしい春だったりするのだろうか。

ゾンビ映画が観れなくなった

ゾンビ映画好きに急遽訪れた違和感

 

いつからかゾンビ映画が好きだった。元々アクション映画のようなテンポの良いスカッとする映画が好きで、且つ「B級映画」が好きなので、ロメロといったような王道作品からゾンビ化したビーバーが人々を襲う映画(『ゾンビーバー』)まで、そこそこの作品数を娯楽として見ていた。

サメ映画も好きなのだが、「何かが人を襲う」というストーリーとしては単純な中で、どのように個性を持たせるかという部分に着眼して観るのが非常に好きなのである。ホラーとしてではなく完全にエンタメとしてゾンビ映画を観ていた。

 

ある時を境に、ゾンビ映画が観れなくなった。

 

一本の映画を観た時、自分の頭の中で急にいろんな知識が嫌に綺麗に結びついて、ずっとそのことについて考えながら、気がつけばゾンビ映画を観ることを控えるようになってしまった。ちょうど公開されていて楽しみにしていた『デッド・ドント・ダイ』を観る気も失せてしまった。

 

きっかけは、何気なくどこかで観た短編映画『SKIN』である。

※後に長編映画も作られて上映されたが、短編の

 

『SKIN』とロメロの類似エンディング

 

ーーー下記『SKIN』(短編)・『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』ネタバレ注意ーーー

 

『SKIN』のあらすじ。

主人公の父親は白人至上主義のネオナチ。父親とは仲が良く、いろいろなことを教えてもらっていた。ある日、父親は見かけた黒人グループに暴行を加える。後日父親はその黒人の仲間に拉致され、報復として体全体に「黒」を彫られてしまう。なんとか帰宅するも薬の影響なのかうまく喋れず、主人公である息子は報復しに来た黒人一味と間違えて父親を射殺する。

 

eiga.com

 

この結末はロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』に非常に似ている。間違えられて射殺されるのが人種かゾンビかという違いである。オマージュなのかはわからないが、非常に残酷で恐ろしい。実際、頭を殴られたような感覚に陥り、しばらくこの2つの作品のことを考えていた。

 

eiga.com

 

和牛の漫才 - ゾンビの定義とは?

 

そして、ふと和牛のとある漫才を思い出した。M-1グランプリ2018の和牛のFIRST ROUNDのゾンビのネタである。水田は川西に「もし俺がゾンビになったら俺のことを殺してくれるか?」という問いかけをする。川西は「完全にゾンビになったら殺す」と答えるが、タイミングについて二人で議論をするという内容だ。

動画はもう存在していないが、下記ブログで文字起こしがされている。参考まで。

 

himapucchi.com

 

漫才の中で水田は「ゾンビになる手前、見た目は人間でも言語を話せなくなったら殺してほしい」「逆に見た目が変色していても言語を話していたらまだ心があるから人間。殺さないで欲しい」と持ちかけるが、川西は「人間の見た目で殺すことはできない」と拒否し、漫才が展開していく。

考えたこともなかったが、ゾンビの定義とはなんなのか。腐っていて自我がなくて人間を食べるのがゾンビだと思っていたが、そのどれかが欠落した場合にどう判断するのか。実際、最近では自我が残っているゾンビが登場する映画もあり、より判断が難しくなっている。

 

哲学的ゾンビ - 人間とは

そしてさらに、学生時代にレポートを書くにあたって出会った「哲学的ゾンビ」の概念を思い出した。課題図書の一つである押井守の『ゾンビ日記』に大人しいゾンビが出てきて、人間とゾンビの境界線を知りたくなった。いろいろと調べた結果、デイヴィッド・チャーマーズの『意識する心―脳と精神の根本理論を求めて』に行き着いて「哲学的ゾンビ」という概念を知った。

チャーマーズの思考実験として登場したこの概念は私が好きなエンタメとしてのゾンビとは区別されており、「現象ゾンビ」とも呼ばれている。哲学的ゾンビは、生物学的に人間と全く違いはなく表情や会話も人間そのものだが、クオリア(感覚的・主観的な経験)を持っていない。例えば、人間は金木犀を見て「秋だなあ」「良い香り」「なんかエモい」とそれぞれ感じた感覚を言葉に置き換えて脳内で具体化している。しかし、哲学的ゾンビにはそのような感覚がない。哲学的ゾンビがいくら金木犀を見て恍惚そうな表情をしていても、それはプログラミングされたようなもので、そこには主観的感覚・経験は存在しないのである。(結局、その主観的感覚・経験が存在するかどうかは判断できないので、人間と哲学的ゾンビの区別は難しい。)

 

 

そのゾンビは本当にゾンビ?

これらの作品が頭の中で綺麗に結びついてしまい、ゾンビ映画に出てくるゾンビは本当にゾンビ?ゾンビはどこからゾンビなのか?そもそも人間の定義とは?と境界線がわからなくなってしまい、しばらくゾンビ映画を観るのをお休みした。

一回この問題をよく行く店に持ち込んだら議論が白熱して頭がパンクするかと思った。そこでは「顔が腐ってる以外他の人間と変わらないのであれば、肌の色が違うように一種の個性を持つ人間なのではないか」という意見も出てきた。

冒頭に書いた通り、実際にゾンビに自我がある作品も増えてきており、医学的・哲学的・法学的等、複数の観点で考えないと難しい問題である。

 

もっと肩の力を抜きなよ、と言われたこともある。ようやく今はエンタメの一つとして割り切るようになったが、でも以前ほどは観ていないという事実がある。

 

 

良かったモノ・コト(2024.1)

お正月っぽいこと

今年の年始は人生で初めて一人で過ごした。年末にいつも行く飲み屋でほろ酔いになりながら「意外と一人だと悲しいからお正月っぽいことをしたいですね」と先輩に話しかけていた。その場のノリで年明けに三人で凧揚げと羽子板をすることになった。

当日、指定された公園に行くと、凧はあまりにも大きく持って来れなかったとのことで、その日は羽子板と一人が持ってきた習字道具で書き初めをすることになった。飲み屋で「本気の羽子板をしたい」と話していたので、落書き用のアイライナーとメイク落としも用意してくれていた。

 

その日は寒かったが、「お正月だし」という謎のこじつけでコンビニで缶ビールとハイボールを買って飲みながらやることにした。羽子板は初めてだったので、まずは落書きの罰なしでラリーを続けてみる。私はそもそも運動音痴なので空中に浮いた球をなかなか返すことができない。なんとか慣れてきたものの、続いて3ラリーくらいだった。

他の二人は上手くラリーを続けていたが、弾道が鋭すぎてWiiスポーツのテニスダブルスで前衛同士がひたすら打っている映像を思い出した。こんな二人に勝てるわけがない。

飲酒しながら動き回っていたので汗だくだくになり、途中で書き初めをする。私は「熱燗」と「減税」を書いた。深い意味はない。

いよいよ本気羽子板をすることに。サーブミスはカウントせず3回先に落としたら負け。勝者が敗者の顔に1個落書きできる。私はどんどん負けまくり、顔が真っ黒になった。あまりにも負けるので、最後にプリクラみたいなボーナスタイムを設けて私も相手に書かせてもらった。

その後雹が降ってきて慌てて落書きを落として近くのサイゼに駆け込んだのだが、顔にはたくさん黒いカスがついていた。

 

あとは別の友人に「もんじゃ食べない?」と言われて後日月島でもんじゃを食べた。滅多に食べないので理由を聞いたら「お正月っぽいから」と答えられた。お正月っぽいか?イカ墨もんじゃがめちゃめちゃ美味しかった。

 

tsukishima-monja-koboreya.com

 

 

門前仲町はしご酒

今年の目標の一つが東京五大煮込みを制覇すること。その目標をXで掲げていたらお誘いいただき、門前仲町で飲むことになった。お相手はバーで一回飲んで盛り上がった方だったのだが、会って二回目とは思えない感覚だった。

五大煮込みの一つ「大坂屋」に行くために16時に店前で待ち合わせをしていた。「開かないねえ」とかなんとか話していたら、向かいの薬局の人が出てきて「電気点かないから今日開かないかもよ」とコメントしてくれた。しょぼくれつつふらふらしていたら16時からでも空いていた立ち飲み「ニューもつよし」を発見。食券制で、ホッピーと煮込み、シロとレバーを頼んで軽く飲む。店主に突然「お釣り」と言われてなんのことかわからなかったが、券売機にお釣りを忘れていたらしい。私があまりにもわかっていないので店主も笑って、少し和やかになった。面白いのが、その後来たお客さんもそこそこお釣りを忘れていく。

 

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17時半くらい、せっかくなので近くをふらふらしてみる。「ニューもつよし」の付近があまりにもディープな飲み屋街となっていた。大学生の頃、足を踏み入れてあまりのディープさに固まって帰ってしまった辰巳新道だった。せっかくだし、と歩いていたが、時間的にまだ空いていないお店も多い。何軒かあったが、「変態おでん」という看板が出ていた「ナイスアイディア」に入ってみた。中に入ると著名人のサインが壁びっしりに書いてある。メニューはなく、ドリンクは居酒屋にあるものは大抵あるとのこと。フードはストップしないと無限に出てくるらしい。「ラーメンが〆で出るから、余力は残しておいて。」と言われ、3品食べた。この日はおでんがメインで巾着・だし巻き卵(魚粉のせ)・マグロのどこかの串を食べた。「巾着の中身、なんだと思う?」と言われ片っ端から言ってみたが全部外れ、答えはかき揚げの巾着らしい。あまりにも創造性がすごい。〆のラーメンを待っていると、突然店主のマジックショーが始まった。至近距離でクオリティが高いマジックを見せてくれて、ずっと驚きの声をあげることしかできなかった。一杯だけでやめておこうと思っていたが、あまりにもお酒が進むので胡麻焼酎を頼んだ。焼酎の中で一番好きかもしれない。マジックが続いた後で今月のラーメン・鯛ラーメンが来る。食べたことあるような澄んだスープのものではなく、ビスクのような濁ったスープで塩味的にはさっぱりしているのに濃厚で完飲してしまった。メニューがないのでお会計でビビっていたのだが、お安く済んで安心した。

 

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名残惜しくも店を後にし、当初の目的のもう一個「ぽんしゅビルヂング」に向かった。残念なことにお酒もご飯もそこそこ摂取したので、一杯だけ飲んで解散した。ナイスアイディアが特に最高だった。確実に再訪すると思う。

 

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又吉直樹トークショー

お笑い芸人のピース、そして小説家である又吉直樹市川市文学ミュージアムトークショーをやるという情報が入ってきた。無料だし、『火花』もまあ読んだことあるし……という軽い気持ちで応募したら当たったので行ってきた。

会場には50〜60代くらいの方が多く、普段文学ミュージアム(図書館に併設されているのでその利用者の方かもしれない)に足を運んでいそうな人が多い印象だった。

テーマは確か「読書・文学」みたいなざっくりとしたものだった気がする。

私は大学の頃文学部のような学部にいて、その中でもさらに文芸を学ぶような所にいたはずなのだが、活字が苦手で特に純文学が苦手だった。だが、ここ一年くらいで自己研鑽のために読書をするようになり、自分の感覚に「馴染む」本がたまにあると感じていた。この講演で少しそのことの解像度が上がった気がする。

 

印象的だったことは二つ。一つ目は言葉の由来への着目。又吉は子供の頃寝屋川市に住んでいたのだが、地名の由来について気になって図書館で調べたそうだ。昔旅人の宿泊地(寝るための屋根がある場所)として栄えていたそうで、それが今は「ベッドタウン」という、意味は少し違っても関連する別の言葉が使われていることに面白さを感じているらしい。後述するが、言葉の成り立ちの面白さを感じてまだ未視聴だった「辞書で呑む」を帰宅して観た。

もう一つは本を読むことのメリットについて。本をなぜ読むのか、なぜ好きなのかということについて、又吉は①自分の中の感覚と本の内容をすり合わせることができるから、②まだ知らない価値観を得ることができるから、と語っていた。

①は特に、何となく考えているけど言語化できないような感覚を実際に読書をすることではっきりと言語化されたことが少し前にあったので、非常に腑に落ちた。

 

また、純文学と大衆文学の違いを述べていて、大学の授業を思い出した。私は純文学の表現は好きだったものの、そもそも活字が苦手で読書自体を遠ざけていたのだが、ここ一年くらい自己研鑽で読書をしている。久々に純文学も読んでみようと思った。

 

辞書で呑む

川島明メインMCの番組で、TVerで観た。居酒屋で数名のゲストと辞書を読みながら酒を飲むという内容である。今回のテーマは「あ」。知らない言葉がたくさん飛び交っていたが、「ア式蹴球」という言葉が印象に残っている。カタカナが一文字だけいるのがなんだか可愛らしい。また、「あちゃらか」という単語が出てきたのだが、前述の羽子板をした公園の椅子に昔からの遊びがいろいろと書いてあり、その中に「おちゃらかほい」があった。「あちゃらか」も「おちゃらか」も笑い・笑わせることを軸としたもので、風土の違いで呼び方が変わったりするのかな?と疑問に思った。非常に面白い時間だった。レギュラー化してほしい。

 

 

 

PERFECT DAYS

友人と飲むことになり、アクセスの良い浅草でお店を探すことにした。「PERFECT DAYS観てないよね?」と言われて共有された店は、私が前から何となく行ってみたいと思っていた「福ちゃん」だった。そのお店が出ているのか、と思いまだ観れていなかったのでまだやっている劇場を探して観に行った。

 

ヴィム・ヴェンダース監督の映画「PERFECT DAYS」はカンヌ国際映画祭で主演の役所広司が男優賞を獲得した。私は今までアクション映画のようなド派手な映画が好きで、どんでん返しがあるようなストーリーを好んでいた。しかし、最近になって何となく自分の内側に変化があって、展開があるわけではないが描写を丁寧に描くような映画も観たいと思うようになった。前述の純文学の話と少し似ている感じはある。

あまりにも主人公の感性の美しさに終始涙を流していた気がする。それと同時に、感覚がやや鋭敏だからこその感性で自分と重ね合わせる部分もあり、喜びや楽しみだけでなく哀しみや怒りも感じやすく、なかなか大変なのかもしれないと感じた。

(一言で括ってしまうとHSPっぽさを感じた)

この映画はフィクションであり、私たちの世界と主人公の世界はもちろん別物である。ただ、私たちが主人公についてあれやこれや言うのを全く気にせずに世界を生きて欲しいという、今まで感じたことのない不思議な思考に陥った。フィクションではあるが、気づいたらドキュメンタリーとして私は観ていたのかもしれない。

本当に素敵なものを観た。

 

ライブ遠征

密度が濃かったので別の記事で書きました↓

 

dac-rano-soushi.hatenablog.com

 

 

 

これ以外にも楽しいことがたくさんあったが、あまりにも多すぎるので抜粋。

XでもインスタでもThreadsでも分散して書いているのに、内容が全部膨大になってしまう。

 

2月はSIRUP×TENDREがあるらしいし、TOMOOのライブハウスツアー先行やGREENROOMの先行も始まる。行きたいライブが多すぎて困る。既にお笑いが2本決まっているというのに。

でも地元のお寺でおみくじを引いたら大吉で「全てがのぞむままになる」と書いてあった。人生望むままにしていくぞ〜〜

近畿旅行記(2024.1)

きっかけ

ダウ90000とBase Ball Bearが対バンをするらしいという情報が入った。今好きなダウ90000と学生時代によく聞いていたベボベが対バンをする、しかもベボベのボーカル小出祐介はダウ90000のファンらしい。そんなことがあるのかと驚いていたが、これはもう行くしかない。大阪1泊2日の予定だったが、大学の頃の友人が最近京都に旅立ってしまったので、2日目はその人に会いに行くことにした。

 

旨辛サムギョプサルまぜそば

大阪といったら行きたいお店がたくさんあるのだが、ライブの同行者の友人が汁なし麺を食べたいということで麺モチベが高まっていた。

鶴橋に早速向かい、「麺と肉 だいつる」に向かう。店内に入り、元々決めていた旨辛サムギョプサルまぜそばを4辛マヨトッピングで注文した。このお店は汁あり麺も汁なし麺も辛さをオーダーする形式で、4辛までが無料らしい。辛いものは好きだが得意ではないので迷っていたものの、口コミに「そんなに辛くない」「4辛は辛ラーメンより辛くなかった」というものがあり、挑戦してみた。辛そうかも……とビビりながら食べたが、ピリ辛程度で、カラムーチョを食べた時の気持ちになった(そしてカラムーチョも乗っていた)。

 

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5辛以上は唐辛子の種類が変わるらしく(ハバネロ使用)、5辛も次行った時には挑戦してみたいと思っている。

 

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COBATO STORE OSAKA

同行者もお笑い好きでよくライブに行っているのだが、以前そのグッズを保管する大きな缶が欲しいと言っていたのでコバトパン工場を紹介し、今回向かうことになった。クッキー缶などのお土産専門店がオープンしたらしく、そっちに行くことに。それがCOBATO STORE OSAKAである。

いざ中に入ってみると、コバトパンの世界観に一気に引き込まれた。工場でコック(工場長?)がパンを作っている様子がブランドイメージとして押し出されており、各商品のパッケージがもうポップで可愛いのだが、この店舗は内装も海外の工房を思わせるような造りで、インテリアにも商品にも全てに心がくすぐられた。ディズニーランドのお土産屋にイメージは近いかもしれない。

人へのプレゼントを買う予定で来たのだが、自分もグッズを保管する箱が欲しかったので、プレゼントにはクッキー詰め合わせ缶である浪漫缶・自分用にはスペキュロス缶を購入した。

アーティストや他ブランドとのコラボ缶も作っているらしく、フジファブリックとのコラボ缶には驚いた。

 

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ダウ90000×Base Ball Bear

ライブが終わった瞬間「今日のこと、一生忘れたくない。」と思い、それをさらに確固たるものにしたいと思いずっと口に出していた。一緒にいた友人のことも少し抱きしめてしまった。私は普段交わらないような別ジャンルやものが混ざり合うコンテンツが本当に好きで、このライブがまさにそうだった。対バンというと、バンド1組目が自分達のセトリで演奏して、もう1組がまた自分達の曲を演奏して、1〜2曲ほどコラボをするようなイメージだった。今までもお笑い×音楽のライブに行ったことはあったが、同じような感じだった。ただ、今回は非常にシームレスで、一本の単独を観ているような感覚だった。

 

ライブはダウ90000の「ピーク」で始まった。

 

youtu.be

 

終電を逃した見知らぬ男女が出会って2時間後の世界の話。このコントが元々好きなのだが、コントが終わりかける瞬間でベボベの演奏が始まり、膝から崩れ落ちるかと思っていた。よく二本足で立てていたと思う。

その後もコントと曲の内容がリンクしながらライブが進んでいく。ダウ90000の園田が最近長年付き合った彼女に別れを告げられたのだが、今回はそこが結構MCでいじられていた。それも踏まえ、ダウ90000の「さんすくみ」からの流れも素晴らしかった。園田が誰とも結ばれず落ち込んで終わるコントなのだが、コントの終盤で園田が落ち込みながらドラムセットの前に腰掛ける。そしてベボベが登場してそのまま「kodoku no synthesizer」を歌い上げた。世界観があまりにも完成されすぎている。悲しいけど美しい。

そして、最後アンコールでダウ90000もベボベも全員出てきて、かつてダウ90000のコンテンツで蓮見以外のメンバーに焦点を当てた「ダウドキュ」で出てきたオリジナルソング「耳を貸して」を、ベボベの生演奏でダウ90000が歌唱した。

ダウ90000のラップはアツいし、ベボベがそのバックで演奏をしている。途中で涙が込み上げてきた。

あっという間に終演してしまい、ずっと不思議な感覚の中にいた。

配信がないのが残念。東京でもまたぜひやってほしい。絶対にこの公演は忘れたくない。

その後同行者と居酒屋で軽く飲み、カラオケに行った。ほぼベボベ縛りである。歌い合うものの、お互いハモれるので関根嬢パートも含めるとずっと2時間歌いっぱなしだった。私はTENDREが好きでRyohuとコラボしていて驚いたのだが、Ryohuを知ったのもベボベからだったな〜と歌いながら感傷的になっていた。

同行者がチャットモンチーの「シャングリラ」を歌って締めた。ライブの中で、「髭脱毛する時のスピードが『シャングリラ』ぐらいのイントロくらいで痛い」という話があったのだ。めちゃめちゃ腹を抱えて笑ってしまった。あまりにもセンスが良い。

 

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鳳泉でランチ

ホテルで朝食を食べて京都へ向かうことに。朝食バイキングでの食べ過ぎと電車の揺れ過ぎで二人でグロッキーな状態で友人と会うことに。お昼ご飯は私の希望で「鳳泉」に行く予定だった。現在の体調で食べられるか不安なまま店内へ。名物のエビかしわそばと春巻き、酢豚、炒飯を注文した。驚くべきことに、あっというまに平らげてしまった。脂っこくなく、体にするすると沁み込んでいく感覚。エビかしわそばはツンと鼻にくるのだが辛くないという、不思議な体験だった。これは京都に来た時は毎回行きたいかもしれない。

 

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帰京

その後も南禅寺に行ったりそこで雨に見舞われてブルーボトルで身を寄せ合ってホットドリンクを飲んだりNintento KYOTOでブラブラ散策をして、友人おすすめの居酒屋で飲んで帰った。

 

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原田マハの食のセレクトショップ「YOLOs」で買い物できたのも良かった。

 

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帰りの新幹線で思い出を振り返っていた。同行者の仲が良い友人は旅の中で「四ツ橋線の四ツ橋駅とか半蔵門線半蔵門駅って、アルバムの表題曲みたいだね。」と呟いていた。そこからいろいろと会話した後、「流石にアーティストもアルバムも曲も同じ名前っていうのはないだろうね。」という話をした。もしあれば教えてください。

でもBUMP OF CHICKENのアルバム『COSMONAUT』の「宇宙飛行士への手紙」がTOKYO FMのラジオ「SCHOOL OF LOCK!」で「宇宙初オンエア」という表現で流れたのは良かったね、という結論に至った。

こんな話を東京でも旅行でもずっとしている。でもそれが心地よい。

 

そんなわけで旅行は幕を閉じたのだが、大阪も京都も行きたい場所が多くて困る。SIRUPとTENDREが大阪でイベントをやるそうで、早速行くか迷っている。

台湾旅行記2023冬 - 4日目(台中)

朝食

台湾最終日。この日は台中→台北台北→空港と移動がメインだったため、観光はほぼせずご飯とお土産探しに振ることに。

台中駅に着いてホテルに向かう際、包子の店が点在していた。そういえばまだ包子的なものを食べていないということで、チェックアウトした後包子を食べに行くことに。残念ながらお店の名前は忘れてしまった。

 

お店は人でごった返していた。どのメニューが何を示すのかわからないまま観察していたら、「これで良い!?」と言われ「それ」をとりあえず3つとお茶をつけた。

少し小さめの熱々の肉まんと紙コップを渡される。お茶はホットとアイスがそれぞれジャグに入っており、豆乳で割ることもできる。

私はアイスティーをストレートで入れ、空いている卓を取った。周りの人はあまり熱がる様子はなく、何かのソースをかけながら肉まんを頬張っている。

私たちも持つだけでも熱い肉まんと格闘しながら上からそっと齧ってみる。なんと中にスープが詰まっており、見事に舌を火傷した。小籠包並みにスープが入っており、なかなか食べ進められないものの非常に肉汁が溢れていて美味しい。

それにしても、ハフハフと熱がっているのは日本人である私たちだけなのが本当に不思議だった。現地の人は慣れで口内の組織が厚くなっていたりするのだろうか。

 

 

もう一つ食べようかと思ったが、駅の構内でパン屋をちょこちょこ見たので食べてみたいということになり、包子は一つで切り上げてパン屋を探すことに。ちょうど近くにショッピングセンターのフードコートがあったのでそこに入った。

私は台湾のチキンを食べたかったので並んだものの、声をかけても店員のお姉さんが無限に鶏肉を揚げ続けているので断念し、エッグタルトを2個買って食べた。

半熟っぽいエッグタルトを買ったのだが、これがまた美味しい。コーヒーがあったらもっと美味しかったと思う。

 

電車の時間が迫っていたので急いで台中駅に向かった。行きとは違う道で駅まで行ったのだが、台北では見なかったような市場が広がって、白菜のような野菜を売っているのを見た。今回は見る時間がなかったので、次回行く時にゆっくり観察したい。

 

空港でのお土産タイム&チキンリベンジ

電車を乗り継ぎ、空港でお土産を見ることに。お土産は既にそこそこ買っていたが、拌麺という日本でいう汁なしまぜそばは何かしら買って帰りたかった。お土産屋さんで曽拌麺を買い、私のお土産購入タイムは終了。あとは友人たちのお土産を見ていた。

買い物も終わり、台湾チキンが食べれるとのことでフードコートへ。私と友人の一人は台湾チキンをシェアして、もう一人はバーガーキングを買いに行った。台湾チキンと言ってもほぼミニストップのクランキーチキンのようなもので、すぐに食べ終わってしまった。友人は台湾限定の麻辣バーガーと迷っていたが、レギュラーメニューを食べていた。

 

帰国

時間はあっという間で、飛行機が出る時間になった。出国手続きは入国時に取得した顔認証で簡単に手続きができるというものだったが、私の今の顔とパスポートの顔が全然違うため顔認証をクリアできず、一人だけ別ゲートで出国手続きをした。

帰りもFODでラブジェネを観ようと思っていたが、期限が切れてしまい観れなかったので写真を見返したり寝たりしていたら日本に着いた。諸々済ませていたら22時。

お腹が空いていたが空港内はどこもお店は閉まっていたので、名残惜しいが友人たちと別れ帰路に着いた。

 

思ったこと

フレンドリーな国民性

全体を通して、台湾の人は非常にフレンドリーな人が多く親切な印象だった。めちゃめちゃ話しかけてくる。韓国に行って帰国する時もアジア圏のマダムに話しかけられたのだが、日本以外のアジアの人は結構そのような文化があるのだろうか。

 

何を見るかではなく誰と行くか

別の記事でもいつか書こうと思っているが、私の性格というか特性的に人と旅行をしたら後半だいぶ口数が減ることが多い。なんなら一日でもランチをして何かを挟んで夜に飲む、という盛りだくさんな内容だとだいぶぐったりしてしまう。

特性というのはいわゆるHSP気質というもので、人よりも鋭敏な感覚を持っており、私の場合は五感というよりかは感受性の部分が大きいかもしれない。人よりも多くの情報が入ってくるので、一日ずっと刺激があると疲弊してしまうのである。さらに相手によっては些細な気遣いが自然と出てしまい、一人の時間を途中で挟ませてほしいと思うこともある。そして悲しいことに、MBTI的に好奇心が人一番強いので自ら刺激を求めに行ったり予定の最初にテンションが上がりすぎてペース配分を間違えたりすることがあるのである。

 

上記のような特性があるのだが、この旅行では人といる疲れというものが発生しなかった。成田空港から帰る時に友人との別れが名残惜しいという感覚があり、このことには非常に驚いた。台中のバスで運転手に謎に怒られてビクビクしていた時に他の二人が笑い飛ばしていたことは非常に心強かったし、観光中も普段と変わらないような他愛もない話をしていたことも安定感があって楽しかった。あと、とにかく全員に旅行をスムーズに遂行しようという心持ちを気楽に持っていたので、このような結果になったのかもしれない。本当に誰と行くかは大事。

 

食事ってもしかしてヘルシー?

結構そこそこの量を毎食食べていたのだが、なぜか旅行中や帰国後数日顔がほっそりしていた。絶対に丸い顔で帰ってくると思っていたので不思議だったのだが、台湾料理は煮込み料理が多く、油をあまり使わないからなのだろうか?満足感はだいぶ高いが、本当にヘルシーなのだとしたら自分のレパートリーに加えたい。

 

トイレ事情、除菌シート必須

除菌シートを多めに持っていったので足りたものの、トイレに手ぶらで行ってしまう時もあったため常に携帯しておいた方が良いと感じた。駅や複合施設の中では個室に紙の便座シートが用意されていた。なぜだろうと思っていたのだが、ある場所で便座が下がった状態でおやおや?というような状況になっており、面食らったことがあった。たまに日本の洋式トイレに「トイレの座り方」のような注意書きが書いてあり、ずっと疑問だったのだが、もしかしたら国によってそこの文化も違うのかもしれない。すごい濁して書いたので、なんとか想像してほしい。飲食店のトイレは男女共用のところもあるので、除菌シートは携帯していった方が良いだろう。

また、特に飲食店でトイレットペーパーがロールとして横に置いてあるのではなく、キムワイプのような形状でトイレの後ろの蓋の上に置いてあることが多かった。気を抜いてうっかりいつものように座って紙が真後ろにあって肩が外れそうになる、ということがあったので気をつけてほしい。

 

5章に分けて書いていた台湾旅行記もこれで終わる。

行けるうちに様々な国に行っておきたい。

次はどこに行こうかな。

台湾旅行記2023冬 - 3日目(台北→台中)

朝食

蛋餅を食べたいね、ということで「穂付朝食」に向かった。向かう途中で50代くらいの夫婦と思われる二人に「どこへ行くのか」と話しかけられ警戒していたが、地図を示すと途中まで案内してくれた。特にお金を要求されることもなく、私たちが店に入るまで見守って振り返ると手を振ってくれていた。久々に「田舎に泊まろう!」を思い出した。この度で全体的に台湾の人はフレンドリーで親切な人が多い印象となった。日本も気づいていないだけで、観光客からすると似たようなものだったりするのだろうか。

お店に着いたが中は結構混んでいる。蛋餅はおかずクレープみたいなもので、私はキノコとトリュフオイルとチーズが入ったものを頼んだ。店が混んでいるのと台中行きの新幹線の時間もあったので、テイクアウトして駅に向かった。

 

駅に着いて時間が少しあったので、タピオカミルクティーを買って蛋餅と一緒に食べた。煮穴子のツメのような甘いタレが別添えでかかっており、美味しくてあっという間に食べ終えた。サイズはそんなにないが、結構なボリューム感で満腹になった。

 

 

新幹線に乗りいざ台中へ。日差しが強くて少し暑い。サングラスをしないとまずいと思い、サングラスをかけて長袖を捲ってホテルまで向かった。台北とはまた違った雰囲気で面白い。

 

www.rieasianlife.com

 

暑すぎてアイス

ホテルに向かい荷物だけ預けようとしたが、そこそこ早い時間でもチェックインができた。日本語が通じたのですぐに部屋に向かい、少し休憩して街を出ることに。

 

www.booking.com

 

それにしてもあまりにも暑い。ガイドブックに載っていたアイスが有名な「宮原眼科」に向かうことにした。

 

ここはアイスが有名で、その他にもお土産に最適なパイナップルケーキ等のお菓子が売っている。日本の統治下で建てられた眼科だったが、その後今の形にリニューアルされたらしい。内装はハリーポッターホームアローンの玩具屋さんを想起させるような世界が広がっている。到着すると長蛇の列ができておりそこに続く形で並んだ。前の方から店員であろうかっこいいおじさまが近づいてきたのだが、「あれ?日本人?」と話しかけてきた。胸のネームプレートを見るとめちゃめちゃ日本の苗字だった。「ここは本当に並ぶから、こだわらないなら近くの支店をおすすめするよ。アイスもそっちの方が量が多いし。」と、上手い営業をされ、ついでにこの辺りの観光名所を地図付きで説明してくれて、結局支店の「第四信用合作社」に向かった。

ここも銀行をリノベーションした建物。こちらもそこそこ列ができていて買うまでに時間がかかったものの、アイスのメニューが多すぎてギリギリまで迷っていた。アイスは個数や型式を選び、その後味とトッピングを決めていく。

そんなにお腹は空いていなかったが、せっかくなので一番量の多いトリプルをサンデーの形式で頼んだ。味は期間限定の苺&緑茶、白ワイン&マスカルポーネ&チョコレート(72%)を選択。アイス1個につきトッピングを乗せられるようで、ショートブレッドとチーズケーキとチョコレートを乗せた。受け取ったサンデーには苺やクッキーやお茶のアイスが乗っており、寒さとも闘うフードファイトと化したのだが、味は本当に美味しかった。店を出たら暑さが冷えた体に心地よかった。

 

日本にあったら嬉しいのにな。全部美味しかった。お茶のアイスはいくらでも食べたい。

 

www.taipeinavi.com

 

バス、難しい

その後、リノベ複合施設をフラフラし、バスに乗って茶藝館へ。バスでは台北と同じような感じだったので同じように乗り同じように降りようとボタンを押したら、運転手が何やら怒っているようで、乗客もみんなこちらを見ている。お金の問題ではなさそうで、且つ深くは追及してなさそうなのでそのまま降りた。ボタンを押すのが早すぎたのか?と私はHSPの特性上ビクビクしていたが、他の二人は「よくわかんないね〜!」「何言っているかわからないもんね!」と笑っていて非常にありがたかった。

 

茶芸館

バス停のすぐ側に目当ての茶藝館「無為草堂」があった。奥に通されたのだが、建物の中央に池があり風情がある。池を除いていたら亀と大量の鯉が寄ってきた。亀がそんなにアグレッシブに寄ってくることがあるのかと驚いた。

中国茶と大根餅を注文して、ちょうど池の近くで楽器の演奏が始まったので、耳を傾けていた。琴をマレットのようなもので叩く人と、二胡のようなものを弾く人のデュオだった。ずっと音楽を聴きながらお茶を飲めたら良かったのだが、中国茶を入れる順番が難しく、音楽どころじゃなかった。お茶は良い香り・芳醇な味で、一通りの所作を美しくスムーズにできたら楽しいのだろうと思った。映画の「日日是好日」を観た時は、お茶をなんでこんなにたくさんの工程で入れるんだと思っていたが、所作の美しさの魅力をなんとなくわかった気がした。

 

www.taipeinavi.com

 

大浪漫商店(BIG ROMANTIC RECORDS)

お茶をサクッと飲んで、とある複合施設に向かった。そこには台湾のBIG ROMANTIC RECORDSが運営するレーベルショップ「大浪漫商店」がある。下北沢のBONUS TRACKにも出店がある。私は以前台湾旅行に同行している友人に誘われ、上野で開催されていた台湾フェスティバルに行った。目当てはイルカポリス(海豚刑警)というバンドのライブだったのだが、ライブも出店で出ていた物販的な大浪漫商店のグッズも非常に良かった。その大浪漫商店が台湾にもあるということで、今回足を運んだ。

閉店時間ギリギリになんとか駆け込んで中を見ていたのだが、台湾やその他アジア諸国の音楽がたくさん並んでいる。カセットテープ文化が今もあるらしく、なんと自分の推しの日本アーティスト(TENDRE)のカセットも並んでいて、感情が爆発してしまった。2本とも買おうと思ったが、せっかくなので1本と台湾の知らないバンドのカセットを1本買った。

 

折坂悠太のカセットなどもあった。



夕食

その日やりたいことは無事完遂したので、あとはフラフラして何か食べることに。ホテルまでの帰途に夜市があったので、そこに寄ってみることにした。夜市付近の道は横断歩道や信号が少なく、渡るのがなかなかハードで友人たちと緊張しながら道を渡り抜けていった。一通り夜市を見て、海老のマークが掲げてある店に入ってみた。

店員の同年代くらいのお姉さんは英語が伝わらないようで、Google翻訳を使ったり身振り手振りでなんとか意思疎通を図ったが、基本メニューに記入していく形だったのでことなきを得た。

ここでも台湾ビール大瓶と、名物らしい海老焼きや食べたかった牡蠣オムレツを注文した。お姉さんがサービスで海鮮と野菜の炒め物を持ってきてくれた。

 

 

海老が美味しい。シンプルに串に刺して塩を振って焼いただけなのだが、塩味がちょうどよく何本でも食べられる。牡蠣オムレツも牡蠣と卵がマッチしていて美味しかった。

会計を済ませて「好吃!」と言うとお姉さんはびっくりして喜んでいた。

 

www.iwans.tw

 

まさかの交流

台中で行きたかったバーが行動エリアから遠く断念したのだが、せっかくなので帰途でお酒を飲める場所を探すことに。

「Yard bar」の中では既に多くの客が滞在していた。パブのようで、大きなスクリーンがありつつも、傍ではアコギを持った男性が演奏をしており、私たちもドリンクを注文して後ろの方の席で演奏を聞きつつ会話をしていた。

突然一人の男性に話しかけられる。前の席でグループで飲んでいる20〜30代くらいの男性だろうか。英語でどこから来たのかと問われ、日本と返すがなかなか伝わらない。まさか「Japan」が伝わらないとは思わず、友人と顔を見合わせながらGoogle mapで日本を表示すると、「Oh、Japan!」と若干違う発音で言われた。なるほど、「a」の発音が自分達の発音だと「u」の発音になってしまっていたのだろう、と納得しつつもこのことが悔しくて帰国後Duolingoを始めた。

どうやらその男性は前で歌っている人と旧知なのか、いろいろと説明をしてくれた。するとギターの男性もタイミングが良いところで話しかけてくる。彼はどうやら台湾と日本のハーフで、少しだけ日本語や日本の文化を知っているらしい。

「せっかくだから歌いなよ!日本の歌だと、うーん『First Love』とか。」とまさかのカラオケを持ちかけられたが、こんなに知らない人大勢の前で歌うのは気がひけるし、私はサビと「だはー」の部分しか知らないので「恥ずかしがり屋なので……」と言ってなんとか切り抜けた。その後も何回か誘われ拒否していたのだが、周りのお客さんがそのうちに次々と生演奏でバラードを歌っていく。日本のカラオケと違うスタイル、国民性で非常に驚いた。

その後数杯飲んで帰ろうとしたら「せっかくだから写真を撮ろう!」とギターの人に言われ、なぜかその場にいる全員と集合写真を撮りインスタを交換して帰宅した。

 

結構そこでのコミュニケーションが疲れ、ホテルに帰ったら猛烈な眠気に襲われた。もはや半分寝ながら友人たちと会話して就寝したが、私はずっと「イニシエーション・ラブ」のことを「イミテーション・ゲーム」と言っていたらしい。